毒親から離れたい!具体的な方法は3つだけ
毒親の子は、「親が生きている限り、自分は一生苦しめられるのか」と悩みます。私もそうでした。が、答えは「NO」です。
「親が生きている限り」ではなく、「あなたがその環境に居続ける限り」苦しめられるのです。
この記事では、あなたが大きな一歩を踏み出すのに少しでも勇気のお手伝いができるよう、具体的な方法を3つご紹介します。
毒親から離れる具体的な方法
「親を捨てる」「親から逃げる」という覚悟を決める
ある意味1番高いハードルですが、覚悟さえ決めれれば、既に大きな一歩を踏み出しています。
世の中には、「なんとかなる」問題と「どうにもならない」問題があります。毒親との関係は、残念ながら「どうにもならない」問題です。
なぜなら、毒親は自分のことを一切顧みず、「世界で一番正しい行いをしているのは自分である」と頑なに信じています。
そんな親(親でなくてもそうですね)とうまく付き合い、自分らしく生きていくことは、どんな努力を重ねても不可能です。
あなたが自分らしく生きるには、自ら行動を起こす(=親から離れる)しかありません。
大きな覚悟が必要です。しかしぜひ勇気を持って、アクションを起こしてみてください。
お金を貯め、行動する
毒親から強制的に離れるには、ある程度の資金も必要となります。
- 新たな住まいの確保(一時的な逃げ場所としてはホテルもオススメします)
参照:連泊プランのある宿(じゃらん) - 弁護士への相談(家族問題に強い方が味方にいると非常に心強いです)
参照:法テラス - メンタルクリニックの受診(診断書があると、その後有利に働く場合があります)
- 引っ越しの手配
また、費用はかかりませんが、下記をしておくことも推奨します。
- 引っ越し先の住民票・戸籍の閲覧制限
- 最寄り警察署・交番への相談(捜索願を出された場合に備え、事前にトラブルの内容を伝えておく)
私が家を出たときは、上記のことは全て行いました。幸い法律問題には発展しなかったので裁判や調停はしませんでしたが、念のための備えをしておくと精神的には安心します。
振り返らないで進む
「親を捨てる」という選択は、非常に勇気の要ることです。きっと周りの人で同じ道を辿っている人はほとんどいないでしょう。
大きな一歩を踏み出し、いろいろな準備をする行程の中でも
- 「本当にこれでよかったのだろうか?」
- 「とんでもない親不孝をしているのではないか?」
- 「自分が我慢さえすればよかったのではないか?」
と悩むことも多いと思います。
しかし、何よりも軽視してはいけないのは、あなたの精神状態です。まずは自分を守り、自分の人生を豊かにすることを1番に考えましょう。
毒親から離れた私が今思うこと
毒親から離れることは非常に勇気が要る行動でした。決心にも時間がかかりました。
「お腹を痛めた子どもがかわいくない親はいない」「親がかわいそう」と言われることもあります。
しかし、今は微塵の後悔もしていません。なぜなら、ようやく自分らしく生きることができるようになったからです。
- 自分が思うこと、したいこと、することに関して何の干渉もされない
たったこれだけのことですが、人生が変わりました。
毒親から離れて数年経つ今でも、「人生って、なんて穏やかなんだろう」と思うことが多々あります。
余談ですが、、、
最初は勢いで始めても良いと思います。私はある瞬間に「もうこの家には居られない」と心の底から思い、上記の行動を起こしました。
勢いもありましたが、いろいろと調べながら各手続きをしているうちにだんだんと冷静になり、「私はついに家を出るんだ」と強い覚悟を固められたように思います。
自分らしく生きていくために、勇気を出して行動を起こしてみませんか?
当てはまると要注意!毒親が生まれやすい家庭って?
「毒親」と言っても千差万別ではありますが、毒親を生み出す家庭にはいくつかの傾向があります。
下記に挙げるもの全てが当てはまらなくても、「こんな特徴があると毒親を生みやすい」という一例としてご参考ください。
毒親が生まれやすい家庭とは?
家族内や近隣との関係に不和がある
両親の仲が悪い、近しい親戚や知人と仲が悪いなど、家の中や近隣との間に不和がある家庭は毒親を生みやすい傾向にあります。
- 日々の生活の中で罵詈雑言、暴力や暴言が交わされる
- 家庭の中(または親戚内、近所内など)で派閥があり、子どもが巻き込まれる
- 子どもを自分の派閥に取り込もうと、洗脳する
こういった家庭に育つ子どもは、自分は嫌われないために振る舞うようになります。所謂「恐怖政治」ですね。
親としては扱いやすい子どもになりますが、自然と自分の意思に蓋をしたり、親に気に入られることを優先してしまい、ストレスが溜まります。
絶対守らなくてはいけない、過度なルールがある
もちろん、家族が安心して信頼し合って暮らすためには多少のルールは必要です。
よくあるルールの代表は「門限」ですね。
真夜中まで子どもが出歩くことは自治体や学校から止められていますし、当然防犯面を考えても避けるべきです。
ここで重要なのは、ルールが「過度である」ことです。
「過度」の判断基準は価値観に寄るところが大きいため曖昧になりがちですが、下記に当てはまる場合は「過度である」と見なして良いでしょう。
- 親が一方的に突きつけたルールで、子どもは納得していない
- 周囲から客観的に見て、度が過ぎている
- 万が一(少しでも)破ったときに、過度な叱責や侮辱を受ける(破ったときに教育的に説くのではなく、極度な精神的苦痛を与えることで強制力を高める)
子どもにとって「家庭」は「世界」
閉鎖された家庭内で権威を振りかざし、恐怖心を煽ってくる親だとしても、親は子どもにとっては絶対的存在。親に決定的に嫌われるのは、子どもにとっては非常に恐怖なんですよね。
学校に通っていても、帰るのは家庭です。家庭は、子どもが人格を形成するのに非常に大きな影響を及ぼします。
子どもにとって美しい世界(家庭)を見せられているか?
親は常に自問自答していたいものですね。
自分の親は毒親?チェックリストと人生の選択肢
「親(両親)が毒親でつらい」と悩んでいる人は多いと思います。
本記事では、【私の親は毒親に当てはまる?】を簡単に確認できるチェックリストをまとめた上で、人生の選択肢を紹介していきます。
毒親チェックリスト
<子どもの意思の尊重>より、親の願望を強いる
この項目に当てはまる場合は、他の項目が当てはまらない場合でも「毒親」の可能性が非常に高まります。
もちろん、自分の子どもが人道を外れた行為(犯罪行為等)をしないように、正しい道へ導くことは親の責務です。
- 物を盗んではいけない
- 人を傷つけてはいけない
といった指導は、親として当然ですよね。
ここで言う<子どもの意思>というのは、
- 私は○○がしたい
- 私は○○が好き
といった、子どもの個性に関わる願望や趣味嗜好です。
親の願望を強いるあまり、子どもの個性や願望を潰してしまうのはまさに【毒親】と言えます。
<親であること>を盾に取る
- 「お前のためを思って言っている」
- 「親の言うことは絶対正しいのだから、言うことを聞きなさい」
- 「誰が育ててやっていると思っているんだ」
- 「嫌なら出て行け」
- 「お前を生んで育てるのにかかった金と時間を返せ」
・・・羅列するだけでも心が痛む言葉ですね。
「親が子どもを育てる」という行為は、法律に定められています。
民法
(監護及び教育の権利義務)
第820条 親権を行う者は,子の監護及び教育をする権利を有し,義務を負う。
その他、家庭における教育・子育てに関する法律の規定(抜粋)はこちら(文部科学省HP)
親が果たすべき責務を逆手に取って子どもに親の意思を強いる行為は、子どもにとっては逃げ場所を無くすことになり、大変悪質です。
上記のような言葉を繰り返し言う親は【毒親】と言えるでしょう。
理不尽に子どもを否定する
「否定」の種類は多岐に渡ります。
- 交際関係を否定する(友人・恋人・結婚など)
- 存在を否定する(「生まなきゃよかった」等)
- 好きなことや趣味、やりたいこと、進路を否定される
- 子どもの感情を否定する(「そんなこと考えるなんて」云々)
- 言動を否定する(「バカ」「意味が分からない」「グズ」等)
- 容姿を否定する
- プライバシーを否定する(勝手に日記や郵便物を見る等)
いずれも子どもの意思や尊厳を否定する行為であり、非常に身勝手です。
虐待・ネグレクト(育児放棄)・モラルハラスメント
虐待やネグレクトを受けている場合は、即刻、児童相談所や厚生労働省の定める虐待対応ダイヤル「189」等で相談をしてください(筆者はこちらに該当しなかったため、経験がありません。知識も不足しているためここでの言及は控えますが、あなたの命を守る行動を優先してください)。
モラルハラスメントとは、道徳や倫理に反する精神的な暴力や、言葉や態度による嫌がらせのことです。
- 強い口調で(長時間)追い詰める
- 暴力は使わないが、暴言を吐く
- 相手の存在や要求を認めない
- 自分の非を認めない
- 異常に束縛する
- 洗脳状態にする
着実に子どもの心を蝕んでいきますが、毒親は「自分が正しい」と信じており、上記の行為を自分がしているという自覚もありません。
自分の親が毒親だったら?
自分の親が「毒親」である場合、子どもは非常に悩みます。
- 周りの友人に話しても理解を得られないことが多い
- 家族の問題は家族の中でしか解決できない
- 「親が生きている限り苦しむのか」と自分の一生を憂う
私がこの記事で特にお伝えしたいのは、「自分の将来は自分で変えられる」ということです。
つらいことが多いと思いますが、なるべく前向きに自分の人生を変えられるよう能動的に考えてみませんか?
選択肢①毒親とうまく付き合う
毒親が満足するのは「自分の意思が尊重されている」と思うことです。
一見して平穏な生活は送れるかもしれませんが、長い間自分の心を削ることになりかねず、リスクが高い選択肢です。
選択肢②毒親を変える・分かってもらう
毒親が毒親でなくなるには「自分が毒親であることを自覚し、反省すること」が必須であり出発点です。
しかし、残念ながら毒親は「自分が言うことは正しい」と頑なに信じていることが多く、他人の意見を受け入れる・自分のことを顧みることができる人は少ないでしょう(それゆえに「毒親」になったのです)。
「毒親に、毒親であることを自覚してもらうこと」は非常に実現性が低く、オススメできません。
選択肢③毒親から離れる*オススメ
- メリット:自分の意思を尊重する生活を送ることができる
- デメリット:毒親との摩擦・トラブルが必至/「親と縁を切った」状態になる
特に、毒親から離れた瞬間の摩擦は非常に大きなものになり、一時的なストレスはかなり大きいです。
「自分から親との関係を永久に放棄する」という大きな覚悟も必要となります。
しかし、「自分らしく生きること」を望むのであれば、勇気を持って離れることを強くオススメします。
→毒親から離れる具体的な行動3つは、こちらの記事に書きました。
自分の人生を豊かにしよう
「親は子どもを選べない」と同時に、子どもも親を選べません。
しかし、どんな人でも、自分の人生の進路を選ぶことはできます。
人生を憂うだけでは何も変わりませんし、前に進みません。
本記事では「毒親から離れること」をオススメしてきました。今後は「毒親からの卒業」シリーズを書いていきますので、ご参考になれば幸いです。